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2014/10/02のことば

おおよそ、世界史に興味と関心が高い人のなかには、論理的思考力に富み、常に本質に迫ろうとする真摯で怜悧な人が多い。

—武井正教「受験生諸君へ」『武井の展開する世界史——基礎編』

昨日学習参考書の序文がおもしろいと書いたので、安易だとは思ったが今日も引き続き紹介する。

上の文のあと、世界史は点がとりにくいと思われているがそれはとんでもない錯誤である。合格者の中に世界史の受験者が他より多いのがその証拠である、という旨の記述が続く。

そんなことを書くのは、読者をおだて、その気にさせ、自信を持って勉強できるようにしてやろうという武井先生の親心である、ととるのが、大人の態度かと思うが、僕は大人でないので、はじめて読んだときは自分も世界史を選択しているにもかかわらず「そんないい加減なことを」と、つっこみを入れずにはいられなかったし、今でも気持ちは変わらない。

世界史好きが賢いというのは完全に主観の問題だし、個人的な経験で言えば、眉唾な気がする。もう遠くなってしまった受験生時代の記憶からすると、他を選んだやつと変わらない、というのが、あたり前だが妥当なところだと思うが、ほんとに個人的なことを言えば、日本史を選んだやつに賢いのがいた。

世界史受験者が合格者に多い、という話は、代ゼミのデータに基づいて言ってる(武井さんは代ゼミの先生)のかもしれないが、そうだとしても年によって違うだろうし、率ではなく絶対数を言ってるのなら、そもそも世界史で受験する人が多いからじゃないの、とも思う。まあこれについては、データを示されればこちらとしては引き下がるしかないが。

ともあれ、他の科目を選んで受験する人もいるし、それを教えてる先生もいるのに、そうした人たちへの配慮もなく思い切って言い切ってしまうところが参考書の序文らしくて良いと思うのである。

念のため言っておくが、この本は、いきなり歴史の細かい記述から入るのではなく、ある時代、あるテーマについてまず大づかみに展開をつかみ、つぎにその中のいくつかのトピックごとのまとめを置き、最後に詳述に入る、というかたちをとっていて、個々の記述の内容はともかくとして、本を作る方針の点で歴史の参考書として優れたものである。

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